ドル円に再波乱も 4日雇用統計 石破発言後の円安見通しの行方は?


USD/JPYは147円近傍まで上昇。きっかけは石破総裁が2日に「現在、追加利上げをするような環境にあるとは考えていない」と発言したことであった。総裁選に勝利する前までの石破総裁は、過度な金融緩和に否定的な発言が多かったので、金融市場では意外性をもって受け止められた。3日になって石破総裁はその発言の真意が、9月の金融政策決定会合で「(利上げ時期を見極めるための)時間的余裕がある」として金融政策の現状維持を決定した日銀の判断に同意するというものであった、として発言を修正したが市場の反応は限定的であった。


石破発言「選挙目当ての豹変」 利上げ姿勢を軌道修正、識者ら批判

自民党総裁選で新総裁が石破茂氏に決まったことを受け、外国為替市場では円安から一転して円高に傾き、1ドル=143円台まで円高に進みました。

27日の外国為替市場は日銀の政策金利の引き上げに批判的とされる高市氏が自民党総裁選で優勢との見方が広がっていたことで朝方から円安が進んでいました。

一回目の投票で高市氏がトップとなり、決選投票に進んだことで、円相場は一時、1ドル=146円台まで下落。東京株式市場でも円安などを好感した買い注文が膨らみ、日経平均株価は903円高で27日の取引を終えました。

しかし、午後3時半前、決選投票で石破氏に新総裁が決まると一転して円高に傾き、1ドル=143円台まで円高が進みました。

石破首相が2日、日本銀行による追加利上げに慎重な発言をしたことで、金融市場では円安と株高が大幅に進んでいます。中継です。

マーケットを大きく動かした石破首相の発言に、市場関係者からは「口先介入だ」との指摘も出ています。

石破首相
「私は個人的には現在、そのような環境にあるとは思っておりません。追加の利上げをするような環境にあるとは考えておりません」

日銀の植田総裁との会談後の石破首相のこの発言に加え、アメリカの経済指標が市場の予想を上回ったことで、外国為替市場で円相場は会談前と比べて3円以上円安になり、3日朝の日経平均株価も一時1000円以上値を上げました。

石破首相の発言について、市場関係者からは、「解散・総選挙に向けた短期的なアピールだ」「総裁選出直後の株価の大幅下落を気にしたのではないか」との見方が多く出ています。

ただ、石破首相はこれまで、大規模金融緩和によって財政が悪化したとの認識を示し、徐々に利上げを進める日銀の方針にも比較的理解があるとみられてきました。

別の市場関係者からは、「言っていることが変わる」「また円安傾向を強めれば、国民の物価高への懸念も高めてしまうのではないか」などの指摘も出ています。

石破首相には改めて、市場との丁寧な対話が求められています。

来週の円相場は上昇か。石破茂首相が「利上げする環境にない」と 発言した後の円安は行き過ぎだったとの見方から、反動の円買いが続く。

為替市場にとって、岸田政権の経済政策を継承するとしている石破「新総理」誕生は、それ自体が円安や円高をもたらすものではなく、基本的にはニュートラルな要因だろう。ただし、株式市場の「石破ショック」が今後どれだけ続くか次第では、リスクオフが為替市場の新たな材料になる可能性は残っているだろう。

以上、今回の自民党総裁選挙の結果判明を前後した値動きについて、為替市場の立場からの見方について述べてきた。ただこれが、株式市場の立場からすると、金融所得課税などネガティブ要因のある石破氏の勝利を「石破ショック」と呼ぶのは理解できる。また、日銀利上げ反対、円安容認と見られた高市氏ではなく、それらの点で立場を異にする石破氏の勝利を、「石破ショック」と呼ぶのも分からなくはない。

石破総理発言で円安加速 為替のプロがみる「政治」と「相場」の関係

それを支持する石破「新総理」誕生の可能性が後退したとして、決選投票前に円売りに動いた人はほぼ皆無ではないか。やはり日銀利上げ反対と述べている高市「新総理」誕生を先取りした円売りと考えるのが自然だろう。そうすると、決選投票の石破勝利、高市敗北の結果を受けた円買い戻し殺到も、「石破ショック」ではなく「高市ショック」になるのではないか。

この日の米ドル/円の値動きを、石破氏をテーマにした上で考えてみよう。石破氏は、経済政策については岸田政権の路線を継承し、金融政策についても日銀の判断を尊重すると説明してきた。日銀の現在の判断は、金融政策の正常化を進め、状況を見ながら追加的な利上げを検討するというもの。

円は対ドルで一時147円台前半に下落、石破首相発言受けた売り続く

ところが、決選投票の結果は高市氏の敗北。これを受けて、米ドル/円はあっと言う間に143円台へ急落した。以上をふまえると、高市「新総理」誕生を先取りした円売りが、その可能性が消えたことによって円買い戻しに殺到したという為替市場の反応は、「高市ショック」と呼ぶのがやはりしっくりくるのではないか。

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石破首相の利上げに慎重な発言などを受け、外国為替市場で円安が進み、円相場は1か月ぶりに一時1ドル=147円台まで値下がりしました。

東海東京インテリジェンス・ラボの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジストは、「石破首相が追加利上げに向けてトーンダウンし過ぎている」とし、日銀の植田総裁の発言も「ストレート過ぎで、市場のボラティリティー(変動率)が上がりやすくなる」と指摘。投機勢は円の買い持ちに相当傾いており、「高市トレード」で付けた9月27日安値(146円49銭)を抜けてきて「逆回転が効いている」と述べた。

石破首相が2日、日本銀行による追加利上げに慎重な発言をしたことで、金融市場では円安と株高が大幅に進んでいます。中継です。

石破首相は2日、首相就任後初めて日銀の植田和男総裁と会談し、「追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べた。林芳正官房長官は3日午前の記者会見で、石破首相は金融政策の具体的手法は日銀に委ねられる方針だと承知していると語った。

東京円、一時147円台 石破氏が利上げ慎重姿勢、急速に円安進む

あおぞら銀の諸我氏は、「昨日の石破首相と植田総裁の会見でハト派的なものはかなり織り込んだ。これまでと特別違った内容の発言はなく、反応は限定的となっている」との見方を示した。

自民新総裁は石破茂氏 円安から一転、1ドル=143円台まで円高に

2日の米国市場では9月の民間部門雇用者数がエコノミスト予想を上回り、大幅利下げ観測が後退。米10年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.8%を上回った。

自民党総裁選で新総裁が石破茂氏に決まったことを受け、外国為替市場では円安から一転して円高に傾き、1ドル=143円台まで円高に進みました。

あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストはドル・円相場について、「石破首相の発言だけでなく米ADP民間雇用統計が良かったので踏み上げが加速したが、ここから上にドルのロング(買い)で攻めていく環境にはない」と指摘。「10月日銀会合で利上げできないとしても12月は考えられる。円安となれば利上げに向けた動きも出てくる可能性がある」と述べた。

THE MARKET:《ドル・円》総選挙へ向け石破相場は一服へ 山本雅文

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

円相場が1ドル=146円台まで値下がり 石破総理発言などを受け

自民党総裁選の決選投票は石破氏が逆転で勝利。「高市トレード」が急速に巻き戻される形で株売り・円買いに傾いた。石破氏は緊縮財政志向で金融所得課税に前向きと見られていることから、さらに反応は強く日経平均先物は2000円超急落。円は全面高となった。石破氏はその後、「物価上昇を上回る賃金上昇のため新しい資本主義を加速する」と述べて岸田首相の経済政策を踏襲する姿勢を示した。また、その後のテレビ出演では「政府と日銀は緊密に協力すべき、金融政策に関して日銀に要請はしない」と発言。さらに「必要であれば財政刺激策を実施する」として市場の緊縮財政懸念について火消しを図った。

石破政権では意外に低金利政策が続くとみるワケ 円安は抑制、利上げも0.75%程度で打ち止めに

欧州連合(EU)基準のフランス9月消費者物価指数(CPI)は前月比-1.2%と予想(-0.8%)を超えて大幅に低下。前年比では+1.5%と予想(+1.9%)を下回る伸びとなり、2021年7月以来の水準に鈍化した。

“石破ショック”一転 株高&円安に ドル円147円台 日経平均 ..

3日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=147円台前半と8月以来の水準に下落。石破茂首相の早期追加利上げに対する後ろ向きな発言や、堅調な米雇用指標を背景に円売り・ドル買いが進んだ。

平均株価は自民党総裁選の投開票が行われた9月27日に4万円まであと一歩の水準(3万9829円)をつけたが、石破 ..

27日のドル/円は前日比で約1.8%下落し、142.24円前後で取引を終了した。自民党総裁選の第一回投票で高市氏が優勢となったことで、一時146円台半ばまで上昇した。しかし、決選投票では石破氏が勝利したため高市氏勝利を見込んだ円売りポジションが巻き戻された。またNY時間に発表された米8月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が前年比+2.2%と市場予想(+2.3%)を下回り2021年2月以来の水準まで低下したこともドル売り・円買いを促す要因となった。 自民党総裁選の結果を受けた円売りポジションの調整は一巡したと考えられる。ただ、自民党総裁選の結果発表は日本の株式市場の引け後だった。その後、日経平均先物が大幅に下落していることから、本日は日経平均株価の値動きに注目が集まる。日経平均株価が想定以上の下落を示した場合にはドル/円が141円台へ続落するリスクがある。一方で株式市場が比較的早期に落ち着けばドル/円相場への影響も軽微にとどまるだろう。 本日はNY時間にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が予定されている。ただ、今週金曜日(10月4日)には米9月雇用統計を控えている。米国のインフレがFRBの目標である2%に近付く中で、市場の注目は米国の労働市場に向いている。パウエル議長がこれまで通りデータ重視の姿勢を示せば、反応も限定的となりそうだ。

「石破発言」で円急落 東京株は一時1000円高:時事ドットコム

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石破氏勝利、一転1ドル=143円台前半まで円高に振れる : 読売新聞

石破氏は金融正常化に前向きといわれており、首相に就任すれば、日銀による利上げが加速すると予想されていました。日銀の大規模緩和策(アベノミクス)というのは、意図的に円安と物価高、株高を演出する政策ですが、近年はその弊害が強く指摘されるようにな

今年3番目の株価下落から一転、円安・株高基調と波乱の幕開けとなった石破新政権。市場を惑わす、石破総理の発言の「ブレ」に注目しました。

石破氏が新総裁に選出された自民党総裁選挙。マーケットは大揺れでした。超金融緩和、巨額財政出動を自身の政策とする高市氏が選出されれば、株高・円安、アベノミクスに対し批判的な立場をとる石破氏が選出されれば、株安・円高の展開になると予想されていました。

石破総理大臣が来月中旬にもアメリカを訪問し、トランプ次期大統領と初めて会談する方向で調整に入ったことが分かりました。

直前に麻生氏が高市氏を推すとの報道もあり、金融関係者の多くが望む高市新総裁誕生との思惑から、米ドル高・円安が進み、米ドル/円は146.50円に達しました(高市トレード)。しかし、決選投票で石破新総裁誕生となり、高市トレードは損切りを迫られ、今度は石破トレードとして、市場は円買い・米ドル売りで攻めました。