【データ1】世界のiPhone 15シリーズ販売価格(2023年9月時点)
実際、2020年に発売された「iPhone 12 Pro」は128GB版が10万6800円だったが、2023年の「iPhone 15 Pro」は15万9800円にまで上がっている。アメリカではどちらも999ドルと価格を据え置きにしているため、いかに円安の影響が大きいかがわかる。
IPhone (上段=税抜│下段*=税込 2022年7月値上げ)
日本のiPhone指数は2.76%で38の国・地域の中で22番目と下位にランクされた。最も小さいのはスイスで0.91%、2番目はシンガポール(1.16%)、3番目は米国(1.17%)、4番目はルクセンブルク(1.23%)、5番目はカナダ(1.61%)の順となった。最も高いのはインドで40.70%となった。2番目に高いのはフィリピン(28.09%)、3番目に高いのはベトナム(23.34%)となった。
為替レートは、1年前より、さらに円安ドル高が進行しているため、新モデル発売に合わせて値上げする可能性もありえない話ではないだろう。
【データ4】iPhone指数(平均賃金に占めるiPhone 15価格)
一方で、円安ドル高や物価高の影響もあり、iPhoneの価格は年々上がり続けている。直近では、2023年7月に当時販売中だったiPhone 14シリーズの価格を当時のレートに合わせる形で改定しており、その後発売されたiPhone 15シリーズは上がったままの為替レートがベースになっていた。
例年通りであれば、新しいiPhoneの発売まであと2カ月を切った。どのようなモデルが登場するのかは未知数だが、どうせ機種変更するなら新モデルが出てからと考えている人は少なくないだろう。実際、他のスマホに比べファンの多いiPhoneは、発売直後に一部モデルが品薄になってしまうことも珍しくない。
>16種類の野菜さん100ドル値下げということは16900円の値下げ?
■調査手法
「販売価格」:アップルストアでの直販価格
(消費税などの税金を含む。米国はニューヨーク州、カナダはオンタリオ州として計算)
「為替」:各iPhoneの発売(発表)時点、2022年10月以降の月初調査時点
「対象国・地域(全39)」2024年9月のiPhone 16販売価格が安い順(”/”は同額の意)
中国、タイ、日本、香港、オーストラリア、米国、台湾、アラブ首長国連邦、韓国、ベトナム、カナダ、マレーシア、インド、フィリピン、シンガポール、スイス、チリ、メキシコ、ニュージーランド、ルクセンブルク、英国、ポーランド、ドイツ/オーストリア、スペイン、チェコ、フランス/オランダ/ベルギー、イタリア/アイルランド、ポルトガル、フィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、ハンガリー、ブラジル、トルコ。
日本におけるiPhone 16シリーズの販売価格はすべてiPhone 15シリーズと同じ(据え置き)となった。上述の通り、2024年の米ドル・円の為替が一時期161円台に突入するなど、一時期は急速な円安が進んだ。2022年には円安が原因と想定される理由により、日本のiPhone販売価格は10%以上値上がりした。日本のiPhone 16シリーズの価格はiPhone 15シリーズから据え置きとなったが、これは米国における販売価格(ドル価格)が据え置きとなったことと同様である。今回調査時の米ドル・円レートは142.32円としたが、前回調査時(2023年9月)は147.35円であった。つまり、2024年は円安進行の印象が強いが、8月以降の急激な揺り戻しにより、本調査においては前回調査時よりも円高ということになる。仮に米ドル・円レートが160円を超える円安が続いていた場合、日本のiPhone 16シリーズ価格は1割程度高く設定されていた可能性も残る。2022年の値上げ実績を考慮すれば、為替の状況次第では今後の価格改定の可能性もあるだろう。政治・金融・紛争問題など、様々な不確定要因により為替は常に変動している。日本のiPhone価格にとって、行き過ぎた円安はリスクとなるかもしれない。
米国でも日本でも今年はiPhoneの値段は変わらず 799ドルのiPhone 16は12万4800円で、1ドル=140~145円計算
国や地域で異なる通貨や価格設定となるが、iPhoneの購入のしやすさを比較するため、iPhone 15の価格が年間の平均賃金に占める比率をiPhone指数として算出した(データ4)。なお、平均賃金はOECD(経済協力開発機構)によるデータを参照した(出典1)。OECD加盟国以外はIMF(国際通貨基金)による一人当たりGDPを代替データとして活用した(出典2)。同指数は値が小さいほどiPhoneが購入しやすいといえる。
ここまで値上がりしてしまうと、なかなか手を出しづらいのも事実だ。ただし、これはあくまで“定価”の話。iPhoneを購入する際に“裏技”を駆使することで、1割から2割程度、出費を抑えることも可能だ。また、下取りを駆使することも重要になる。ここでは、そんなiPhoneのお得な買い方を紹介していきたい。
日本のiPhone販売価格は世界39の国・地域の中で安値水準
iPhone 14が発売された2022年9月から2023年9月までの13カ月間のiPhone 14及びiPhone SE3の日本販売価格の順位(安い順)は以下のように推移した。2022年9月から2022年11月は両モデルともに最安であったが、2022年12月から2023年2月にかけては円ドル為替が円高基調となった影響により、本調査手法の特性で日本価格は相対的に上昇して順位は下降した。再び円安基調となり、2023年5月以降の日本価格は相対的に減少して順位が上昇。上述の通り2023年9月順位はiPhone 14が2位、iPhone SE3は1位となった(データ3)。
日本の iPhone 16 シリーズは、世界で2~4番目に安い (価格調査)
2024年のiPhone 16シリーズは2022年から3年連続で、無印/Plus/Pro/Pro Maxの4モデル構成となった。アップルが世界で1位、2位を争う端末ベンダーとして、昨今注目を集めているフォルダブル(画面が折り畳める)端末など、新たなラインアップのサプライズも期待したが、それは2025年以降の楽しみとなった。
iPhone 歴代の価格推移(ドルと円)を一覧表でまとめてみた
【データ3】日本のiPhone 14・iPhone SE3の販売価格順位の推移(安い順)
日本のiPhone 16シリーズの価格は世界と比べて安い? 高い?
これに対し、日本での販売価格は、一貫して値上がりし続けています。「iPhone11」(2019年9月発売)の699ドルから「iPhone12」(2020年11月発売)の799ドルへの値上がりはさておき、「iPhone12」以降、アメリカでの販売価格が799ドルのままであるにもかかわらず、「iPhone12」は8万5,500円、最新機種の「iPhone15」は12万4,800円と、1.46倍にもなっているのです。
アップルが新型iPhone発表、最上位機種「Pro Max」は100ドル値上げ
2022年3月発売のiPhone SE3の日本における販売価格は、iPhone 15の発売による変化はみられず62,800円で最安となった。2番目はオーストラリア(65,364円)、3番目は台湾(67,727円)、4番目は米国(68,687円)、5番目は香港(69,792円)となった。日本以外の平均は82,949円、最高値は同様にトルコ(138,883円)となった。(データ2-2)。
「新しいiPhone」を少しでもおトクに入手する技 円安ドル高で
iPhone 15シリーズが発売されたことで、型落ちモデルとなったiPhone 14は世界各国で値下げが行われた。日本は112,800円でiPhone 15発売前(119,800円)から7,000円の値下げで、日本の価格は2番目の安さとなった。最安は中国(110,184円)であった。3番目は香港(113,189円)、4番目は米国(116,720円)、5番目は台湾(117,727円)。日本以外の平均は135,258円、最高値はiPhone 15シリーズ同様にトルコ(244,439円)であった(データ2-1)。
「新しいiPhone」を少しでもおトクに入手する技 円安ドル高で、毎年のように値上がりしている ..
日本のiPhone指数は2.74%で、39の国・地域の中で24番目(小さい順)と下位にランクされた。最も小さいのはシンガポールで0.77%、2番目はスイス、3番目はアラブ首長国連邦、4番目は米国、5番目はルクセンブルクの順となった。最も高いのはインドで10.19%となった。
そりゃないよ!値上げのiPhone15、実勢為替レートに10円も上乗せ
日本のiPhone価格は世界38の国・地域の中で最安水準であるが、平均賃金を加味したiPhone指数は22番目と下位にランクされる。日本のiPhoneシェアは約50%と高い。本調査対象の38カ国の中で、iPhoneシェア40%以上は10カ国と分析しているが、日本はiPhone購入の金銭的負担が高いにもかかわらずiPhone人気が高い国といえるだろう。今回、日本のiPhone 15価格はiPhone 14よりも値上がりしたが、ドル円相場の円安が進行した場合は、iPhone価格が更に上昇することも危惧される。
「iPhone 15」上位モデルは「1万円アップ」 高価格化が進む
アメリカでの価格をみると、2019年9月発売の「iPhone11」は699ドルで、2020年11月発売の「iPhone12」は799ドルと、100ドル値上がりしています。その後、2021年9月発売の「iPhone13」、2022年9月発売の「iPhone14」、そして2023年9月発売の「iPhone15」と、799ドルのまま据え置かれています。
【高い?】次期iPhone SE、6インチOLED搭載で価格499ドルか
iPhone 15シリーズの発売時価格とPhone 14シリーズの発売時価格を比較して値上(値下)率を算出した。日本では、iPhone 15/iPhone 15 Plusが5,000円、iPhone Pro/iPhone Pro Maxでは10,000円、それぞれiPhone 14シリーズより高くなった。値上率はともに4.2%となる。なお、米国における現地販売価格はiPhone 15では829ドルでiPhone 14から据え置きとなった。最も高いiPhone 15 Pro Maxも1599ドルで同様に据え置きとなった。iPhone 15の現地通貨による価格比較の結果では、昨年調査対象外のベトナムを除く37カ国中8カ国が値上げとなり、その中に日本も含まれる。19カ国が値下げとなった。特に欧州のユーロ圏では5%の値引きとなった。iPhone 14とiPhone 15の発売価格の設定については、為替レートが影響していると推察される。
会場が凍り付いたアップルの価格戦略、iPhone SEの廃止は当然
このうち、まず、「iPhone11」以降のバージョンの最も基本的なモデルについて比較してみましょう([図表2]参照)。
「iPhone 15」の価格、円安を大きく反映--たった2年でここまで高価に
国や地域で異なる通貨や価格設定となるが、iPhoneの購入のしやすさを比較するため、iPhone 16の価格が年間の平均所得に占める比率を「iPhone指数」として算出した。なお、平均所得はOECD(経済協力開発機構)のデータを参照した(出典1)。OECD加盟国以外はIMF(国際通貨基金)による1人当たりGDPを代替データとして活用した(出典2)。同指数は値が小さいほどiPhoneが購入しやすいといえる。
「iPhone 16」シリーズ日本価格まとめ 前モデルと値段変わらず
iPhone 15が発売された2023年9月から2024年9月までの13カ月間のiPhone 15及びiPhone SE3の日本販売価格の順位(安い順)は以下のように推移した。iPhone 15は2023年9月の発売月では2位であったが、2023年8月から2024年7月は2024年1月の2位を除いて最安で推移した。2024年は米ドル・円の為替が一時期161円台に突入するほど円安が進行した。しかし、7月末に日銀が政策金利を0.25%引き上げた後に急速に円高への揺り戻しが起こった影響で、2024年8月以降は順位を下げる結果になったと分析する。iPhone SE3は2023年9月以降、13カ月間最安で推移している。直近の為替変動を加味しても最安となるほど、日本の販売価格は諸外国と比較して安く設定されているためと分析する。