脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意してください。
さらに心房細動(脳梗塞のリスクとなる不整脈)が発症するリスクを低下させるといった心臓関連の様々な報告が近年あります。
ること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」、「その他の
SGLT2阻害薬のうち、フォシーガ(ダパグリフロジン)及びジャディアンス(エンパグリフロジン)については、
また別の記事で紹介しますが、SGLT2阻害薬は心不全の再発抑制に非常に優れており、心機能が低下した心不全患者では糖尿病がなくても適応になります。他にも、アルブミン尿が出ている慢性腎臓病では腎機能の悪化を抑える作用があり、優先して使用されます。
後9日目に脳梗塞を発症した糖尿病の1例.糖尿病 2014;57 ..
尚、他の糖尿病のお薬と同様、”シックデイ”と呼ばれる食事できない程体調が悪い時は、”ケトアシドーシス”と呼ばれる合併症が起こるリスクが上がる為、休薬が望まれます。
実際に糖尿病のない心不全患者さんに導入して低血糖になったことは経験したことがありません。
[PDF] 糖尿病治療における SGLT2阻害薬の適正使用に関する ..
SGLT2阻害薬であればどの薬でもいいのかというと、そういうわけにはいきません。それぞれの種類の中でも、実際に試験で効果を認めなかった薬もあるので、心血管病を防ぐという目的ではしっかりエビデンスがある薬を使わなければなりません。
前述したように、心血管病を減らすことがわかっており、この効果は血糖低下作用では説明できず、薬剤の特性によるものと考えられます。
例えばエンパグリフロジン(ジャディアンス®︎)という薬は、EMPA-REG OUTCOMEという試験で、心血管病の既往がある7028人の糖尿病患者(70%はメトホルミン内服中)に上乗せすることで全死亡を32%減らし、心血管病による死亡を38%減らし、心不全入院を35%減らしました7)
糖尿病は血管性認知症(脳梗塞や脳出血による認知症)の危険因子のみならず、アルツハイマー型認知症との関係も指摘されています。
SGLT2阻害薬には、フォシーガ(ダパグリフロジン)・ジャディアンス(エンパグリフロジン)・カナグル(カナグリフロジン)・スーグラ(イプラグリフロジン)・ルセフィ(ルセオグリフロジン)・デベルザ(トホグリフロジン)などがあります。
昔の学園ドラマで不良少年が少しずつ善行を重ね、更生しクラスの人気者になる姿を見るように、SGLT2阻害薬は糖尿病界の嫌われ者から救世主になりつつある。
SGLT2阻害薬の快進撃はここで終わらない。最近ではがんに対する有効性も基礎研究を中心に報告されている。我々はイプラグリフロジンが乳癌を抑制することを世界で初めて見出し報告した(Endocr J 2020 Jan 28;67(1):99-106)。当時福岡大学に在籍され、現在秋田大学の教授に就任された沼田朋大先生にパッチクランプを施行して頂き、ナトリウム流入抑制による膜電位の過分極とそれに伴うミトコンドリア膜電位の変化が重要なメカニズムであることを解明して頂いた。
このお薬は、糖尿病治療において脳梗塞の再発予防にも効果があると言われています。 ..
アルドステロンの働きを抑えることで降圧効果を発揮するミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬も、2つの薬剤が開発を進めています。2019年に高血圧症治療薬として発売された第一三共の「ミネブロ」(エサキセレノン)は、糖尿病性腎症への適応拡大に向けたP3試験を実施中。バイエル薬品の「BAY94-8862」(フィネレノン)は、2型糖尿病を合併するCKDを対象とした2本のP3試験を終え、今年7月に米国で承認を取得しました。今年9月には糖尿病を合併していないCKDでP3試験を始めています。
過去に心筋梗塞や脳梗塞をされた方は、服用すべきです。頸動脈に粥腫(プラーク ..
SGLT2阻害薬が著明な脱水を引き起こす可能性が危惧されていたが、発売後幾度の猛暑を経験してもSGLT2阻害薬で熱中症や脳梗塞が増えたという報告を耳にしない。最近の報告では、SGLT2阻害薬が糖と共に尿中に排泄する水は、利尿薬のような血管内の水ではなく浮腫みの原因とも言える、サードスペースの水であるとう見解も報告されている。そういえば私も、SGLT2阻害薬フォシーガⓇのサンプルを1錠頂いて飲んだ翌日、二日酔いの顔の浮腫みがスッキリしていたことを経験している。
では、具体的にフォシーガがどのような効果を持ち、どのように働くのでしょうか?フォシーガの主な効果フォシーガ ..
この研究において、頸動脈IMTに変化は認められなかったが、脈波伝播速度(PWV)が改善していたことから、SGLT阻害薬は動脈硬化を改善しないが、おそらく容量負荷を軽減することで血管の硬さは改善するとディスカッションに書いたのが仇となった。最終的に日本内分泌学会の主催するEndocr Jという雑誌に拾って頂いたのだが、最初に投稿した某雑誌では“EMPA-REG OUTCOMEⓇで心血管イベントが抑制されているのに動脈硬化が改善しないはずないだろう!”と門前払いを食らったのだ。ところが、それから数年の月日が経ち、順天堂大学と大阪大学のグループが行ったUTOPIAという研究は、SGLT2阻害薬を用いて我々と矛盾しない結果を一流紙に報告している(Cardiovasc Diabetol. 2020; 19(1): 110)。我々は早すぎたのだ。さらに基礎研究においても、SGLT2阻害薬がDPP-4阻害薬とコラボして、著明な高血糖になる糖尿病モデルマウスでの血管肥厚を抑制することも報告した(Biochem Biophys Rep 2019 Apr 19;18:100640)。
放置しつづけると動脈硬化などが生じ、心筋梗塞や脳梗塞といった致命的な病気のリスクが大きく高まります。 ..
注目は、世界初の腎機能改善薬として期待される協和キリンの「RTA402」(バルドキソロンメチル)です。同薬は、体内のストレス防御反応で中心的な役割を担う転写因子Nrf2を活性化する薬剤。幅広い抗酸化・抗炎症作用で腎機能を改善すると考えられています。糖尿病合併のCKDを対象に行った国内P2試験では、イヌリンクリアランス法で測定したGFR(糸球体濾過量)を有意に改善しており、現在はP3試験を実施中です。
脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意してください。 更新日:2022年4月
もちろん注意点もあります。メトホルミンは腎機能障害に応じて減量が必要で、重度の腎機能障害では使用することができません。他にも、アルコール中毒や重度心不全などでは、乳酸アシドーシスという重篤な副作用につながることがあるので使用できませんが、正しく使えばこのような重篤な副作用は極めて稀です。
※ SGLT2阻害薬:スーグラ・フォシーガ・ルセフィー・ジャディアンス
CKDではフォシーガに続く新薬候補が複数、国内で開発の最終段階に入っています。SGLT2阻害薬では、ジャディアンスとカナグルがいずれも国内でP3試験を実施中。ジャディアンスはフォシーガと同様に糖尿病の有無を問わず、カナグルは糖尿病性腎症を対象に開発を進めています。田辺三菱は2022年度の承認取得を目指しています。
この状態が長い間続くと血管に障害を起こし、心筋梗塞・脳梗塞・腎不全などの原因となります。 ..
私は今まで、あえてこのテーマから距離を置いて来たのかもしれない。でEMPA-REG OUTCOMEⓇに軽く触れ、でClass effectかDrug effectかというテーマにしてお茶を濁してきた。それはこのテーマに直球勝負で意見することに対し、四戒(驚、懼、疑、惑)を抱いていたからだ。しかし今、自信を持って言える。SGLT2阻害薬は凄い薬だ!
SGLT2阻害薬は発売当初から逆風の真只中に立ち続けてきた。尿糖を増やすとは何事だ!脱水で脳梗塞が激増するに違いない!といった非難を浴び続けた。しかし、冷静に考えればどの薬剤も治験を経て世に出回っているのだから、驚くような大惨事になるはずがない。群集心理は恐ろしいものだ。わが国最初のSGLT2阻害薬イプラグリフロジン(スーグラⓇ)が臨床応用された頃、ベーリンガー・インゲルハイム社の担当者と“エンパグリフロジン(ジャディアンスⓇ)が発売される頃にはSGLT2阻害薬が全面発売中止になっているかもしれませんね”と苦笑したことを覚えている。しかし、、で紹介したEMPA-REG OUTCOMEⓇ以降SGLT2阻害薬は一気にスターダムにのし上がった。その後、多くの大規模臨床試験でSGLT2阻害薬の心保護作用・腎保護作用が明らかにされ、最近では非糖尿病者に対しても、心不全や慢性腎臓病の病名で保険適応を取得するSGLT2阻害薬も現れた。SGLT2阻害薬は糖尿病治療薬の枠を超えたのだ。SGLT2阻害薬がここまで素晴らしい心腎保護の結果を出せた背景に、心腎連関の改善というメカニズムの存在が示唆されている(Mebio 34:58-66, 2017)。糖を尿に捨て血糖を下げ、浸透圧利尿で余剰な水を捨てるのみならず、ナトリウム再吸収も抑制するためmacula densaに流れ込むナトリウム量を増やして糸球体内圧を下げている。我々はスーグラⓇ発売当初から逆風に立ち向かい、FUSIONという臨床研究を行った(Endocr J 2018 Aug 27;65(8):859-86)。この時、SGLT2阻害薬が患者背景に関わらず血糖降下作用を発揮するということのみならず、血圧低下、体重減少、血清CPRの低下という副次的作用も見出した。
SGLT2阻害薬(スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル、ジャディアンス) ..
⑤最後に、糖尿病の最新の薬の心血管病に対する効果を見る試験は、70%以上の患者がメトホルミンを内服しており、そこの上乗せされる形で効果を調べています。つまり基本的にはメトホルミンありきで上乗せした際のエビデンスとなっています。
血栓症は、詰まった場所によって脳梗塞・心筋梗塞・肺塞栓症などと
使用において気をつけなければならないことは、この薬は尿路感染症(膀胱炎・腎盂腎炎)や外陰部膣カンジダの頻度を2−4倍高くするということです。これは、尿に糖を出すため細菌が育成しやすくなるためです。このような感染症を起こしやすい人は注意が必要です。
他に起こりうる副作用としては、利尿剤などと合わせて内服すると脱水になりやすかったり、一部の報告では骨折のリスクや下肢切断のリスクが上がる可能性があることです(ただし否定するデータもあり確定していません)。
・SGLT2阻害薬 [スーグラ®、フォシーガ®、ルセフィ ®、デベルザ®、.
④の安さも重要です。糖尿病の治療薬は長期間にわたり内服をしなければなりません。最新の薬は高価であり、医療費が高いと治療中断につながることもあります。例えば、メトホルミン1000mgはジェネリックであれば20円/日ですが、下記で説明するSGLT2阻害薬のジャディアンス®︎10mgは約190円/日、GLP-1受容体作動薬のビクトーザ®︎0.9mgは約521円/日とメトホルミンの安さが際立ちます。
腎臓が悪いときに、それ以上の腎機能の悪化を防ぐ薬が、SGLT2阻害薬(フォシーガなど)です。 ..
柏原氏によると、フォシーガによる治療の対象となるCKD患者はおよそ300万人。「最終的にはガイドラインにきちんと位置付ける作業が必要」としながらも、個人的見解として「有効性と安全性において既存の標準治療薬であるARBやACE阻害薬に優っていると思う。おそらく標準薬になっていく、ファーストラインになっていく可能性が高いと予想している」と話しています。