豪ドル円相場は5日に93円台を記録。7月中旬の109円台から転落している。RBAは6日までの理事会で政策金利を据え置く見通しだ。


豪ドル/米ドルは、上述のように今週0.73米ドルを大きく割り込んだが、これは、テクニカルな影響が1つあっただろう。豪ドル/米ドルは、このところ、0.73~0.74米ドル中心の狭いレンジでの小動きが続いてきた。そんな小動きを下抜けたことで、下落に弾みがついたということではないか。


豪ドル急落の「意外な理由」と今後の見通し | 吉田恒の為替デイリー

オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

結論的に言うと、豪ドル下落の理由は、異例と言ってもいいかもしれないが「複合的」な可能性がある。その意味では、いろんな弱材料に反応しやすくなっている豪ドルは、一時的ではなく継続的、つまり豪ドル安トレンドが展開している可能性が高いのかもしれない。

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ところで、まず注目したいのは、そんな豪ドル/米ドルの「下放れ」は、金利差での説明が難しそうだということ。豪ドル/米ドルの動きは、7月にかけては基本的に豪米金利差で説明できるものだったが、最近にかけてはかい離が目立っていた(図表1参照)。

このため、豪ドル/米ドルの行方を米金利が決めるなら、目先は米金利低下=米ドル安・豪ドル高の可能性が高い。しかし、豪ドル/米ドルはこの先もCRB指数の影響が大きいなら、CRB指数下落=豪ドル安・米ドル高ということになるわけだ。

オーストラリアドル、続く下落 中国経済の失速色濃く・利下げ観測も

また、豪ドルは、代表的な資源国通貨とされる。このため資源価格の総合的なインデックスであるCRB指数とも基本的には一定の相関関係があった。ところがその関係は、金利差よりさらに早く、2021年春頃から崩れていた(図表2参照)。

かつては高金利通貨の代名詞であった豪ドル。現在でも個人投資家からの人気は健在で、2023年の国内の個人投資家における取引金額割合では3位の人気を誇っています。「みんなのFX」では、豪ドル/円のスプレッドが0.5銭(AM8:00~翌日AM5:00 原則固定(例外あり))と低コストでお取引いただけます。また、オーストラリアの政治経済や、チャートのテクニカルポイントに関するニュース配信も豊富ですので、豪ドル/円のお取引は「みんなのFX」のご利用をぜひご検討ください。
なお、先述の通り、豪ドル/円の値動きやスワップポイントの変動は、鉱物資源の需要に左右される傾向が強いため、世界経済や中国経済の動きに影響されます。また国内景気や、インフレ動向を判断するRBAの政策金利・声明文もしっかりウォッチしながら取引すると良いでしょう。
(2024年5月時点 トレイダーズ証券 市場部)

豪ドルはなぜやばいと呼ばれるのか。最新の相場考察や今後の見通し

では、金利差でもCRB指数でも説明するのが難しい最近にかけての豪ドル下落拡大の理由は何か。よく聞くのは、豪ドルと一定の相関関係がある鉄鉱石価格が最近暴落したことだ。鉄鉱石は、豪州の輸出の約2割を占めており、豪ドル相場への影響力も大きい。

豪ドル/米ドルが急落、今週に入り0.73米ドルを大きく割れてきた。では、そんな豪ドル急落の理由は何か、そして今後の見通しについて今回は考えてみたい。


オーストラリア経済、アジア経済見通し、アジア金融政策、為替について、わかりやすく解説した調査・研究レポートです。

ほんの一日余りで、米ドルに対する豪ドルの下落率は、最大で4%近くに達した。同じ期間の米ドルに対するユーロの最大下落率は1.5%程度だったことと比べると、豪ドル安・米ドル高がいかに大きな動きだったかがわかるだろう。

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豪ドルの上値余地を探る上では、RBAによる金融政策の動向が最大の焦点となりそうです。RBAは2020年11月に政策金利を同国史上最低値となる0.10%に引き下げましたが、2022年5月の会合で利上げに踏み切りました。2023年4月の会合で利上げを見送り、10会合に及んだ連続利上げがストップしたものの、翌5月にはインフレの上振れリスクなどを理由に利上げを再開、予想外の決定でマーケットを驚かせました。
RBAは2024年6月の会合で政策金利を据え置き、4.35%の高水準で維持することを決定しました。声明では「直近のインフレ率は低下ベースが鈍化」と引き締めの可能性に含みを持たせており、その後行われたブロックRBA総裁の記者会見では、利上げの議論があったことも伝えられました。RBAの政策運営は豪ドル/円に対して大きな影響力を持つためその動向は注視しておきたいです。

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ただし、これは米金利急騰に伴う米ドル買いといった要因より、じつは資源国通貨の豪ドル売りの影響が大きかった可能性がある。というのも、そもそも金利差は豪ドル優位が拡大していた(図表1参照)。これは、確かに米金利は上昇したが、じつはそれ以上に豪金利も大きく上昇したためだ。

これは、世界的な金融危機の影響による豪州の景気後退局面が、好景気を維持した中国への

先週後半は、米金利急騰に連れる形で米ドル全面高の展開となったが、中でも豪ドル安・米ドル高は大幅に進むところとなった。豪ドル/米ドルは、2月25日に0.8米ドルの大台を記録したが、2月26日には一時0.77米ドル割れへ急落(米ドル高)となった。

豪ドル/円や豪州(オーストラリア)には、以下の特徴があります。 豪ドルや豪州の特徴

つまり、金利との関係でいえば、豪ドル急落ではなく豪ドル一段高となってもおかしくなかった。ではなぜそうならず、豪ドルは米ドルに対してユーロなどよりはるかに大きく下落するところとなったのか。

Weekly Emin(2024/12/15~12/21)|エミン ユルマズ

豪ドル相場を見通す上で最も注目したい指標が、RBA金融政策発表です。RBAは現在の金利据え置きによって、インフレ抑制に向けた行動を続けていますが、現時点でインフレ率はRBAが物価目標としている年2%~3%のレンジを依然上回っています。

上述したようにRBAは足元のインフレ動向を背景に引き締めスタンスをとっているため、当面は現行の金利水準の維持が想定されます。とはいえ、経済指標(データ)次第であることに変わりないため、今後も声明等の内容に注目しつつ、指摘されるインフレリスクや経済の不確実性などの要素を見定めていく必要があるでしょう。

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一方で、豪ドルは市場のリスクオン、リスクオフの影響を受けやすい傾向があります。投資家がリスク選好を強める(リスクオン)場合には豪ドルは上昇しやすく、逆に投資家が回避姿勢を強める(リスクオフ)場合には豪ドルは下落しやすい通貨です。米国など主要国の株価動向、地政学リスクなどの国際情勢に注意が必要でしょう。

RBAは2024年6月の会合で政策金利を据え置き、4.35%の高水準で維持することを決定しました。

この動きを比較的うまく説明できそうなのは資源価格などコモディティー相場だ。そもそも、代表的な資源国通貨である豪ドルは、この間も金利差との相関性は低く、コモディティーの総合的インデックスであるCRB指数と高い相関関係が続いてきた(図表2参照)。

豪ドル急落に「誤解」のリスク

以上を整理してみよう。26日にかけて、米金利急騰にもかかわらず、金利差はむしろ豪ドル優位拡大となったものの、それを尻目に大幅な豪ドル安・米ドル高となったのは、コモディティー相場の急落による資源国通貨・豪ドル売りの影響が大きかったということではないか。

豪ドル急落の「意外な理由」と今後の見通し

RBA(オーストラリア準備銀行)の金融政策も重要です。RBAはインフレ目標を採用しており、前年比の消費者物価指数(CPI)上昇率が中期的に2~3%の範囲内に収まるように政策運営を行っています。RBAの利上げ(利上げ観測が高まること)は、豪ドルにとってプラス材料です。

豪ドル急落に「誤解」のリスク

また併せて、毎月公表される豪雇用統計も押さえておきたいです。直近は雇用環境も大都市のみならず幅広い地域で改善していることが確認されており、正規雇用を中心に底堅さが伺えるなど賃金上昇に繋がりやすい状況が続いています。対して、コロナショックで一時悪化した失業率は改善を続け、およそ50 年ぶりの低水準で推移しています。雇用者数や失業率のデータはRBAが非常に重視しているデータで、これらの変化に着目することで、今後のRBAの金融政策や豪ドル/円相場を見通すヒントが見えてくるかもしれません。

先週末、米ドル全面高の中で一際大きく動いたのが豪ドル安・米ドル高。ただこれを、米金利上昇=米ドル買いの結果と考えるのは「誤解」かもしれない。

もしそうだとしたら、先週末の豪ドル安・米ドル高については、「誤解」されている懸念がある。すでに述べたように、これは、米金利上昇に伴う米ドル買いではなく、コモディティー相場下落に伴う豪ドル売りということが「正解」の可能性があるということだ。

市場では2019年末までにあと1回の追加利下げが予想されていますが、現状の豪ドル相場には概ね織り込まれていると考えられます。 これからどうなる?今後の政策金利動向.

また、オーストラリアは中国が最大の輸出先です。そのため、オーストラリア経済は中国景気の影響を受けやすい傾向があり、豪ドルをみるうえでは、中国の経済指標にも目を向ける必要があります。中国の経済指標が良ければ豪ドルにとってプラス材料、景気鈍化が示唆されれば豪ドルにとってマイナス材料です。

豪ドル/円【AUDJPY】:掲示板

豪ドル/米ドルを考える上で、米金利とCRB指数のどちらが重要かによって、じつは見通しは正反対になる可能性がある。90日MA(移動平均線)との関係では、どちらも足元で「上がり過ぎ」懸念がきわめて強くなっているため、普通に考えたら目先は下がる可能性がある(図表3、4参照)。