2022年4月のデータによると、豪ドルは世界第6位の取引量を誇ります。


以上、豪ドルの特徴について解説しました。
続いて、豪ドル/日本円は今後どのように価格推移していくのかを様々な観点から分析していきます。


以下は、豪ドル/日本円と鉄鉱石、の値動きを比較したチャートです。

豪ドル/日本円(AUD/JPY)の今後の動向を見る上でのポイントは、主に以下6つあります。

2022年11月現在では、格付け大手会社の3社(S&P・Moody’s・Fitch)がいずれも最上級の「AAA(トリプルA)」をつけています。
格付けが良く信用リスクが低いオーストラリアの通貨「豪ドル」は、比較的安心して取引を行いやすいといえましょう。

豪ドルを発行するオーストラリアは、格付けが良く信用リスクが低い国です。

これにより、約101円(2008年7月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約57円(2009年1月時点)まで下落してしまいます。

以下は、豪ドルの政策金利推移を過去20年にさかのぼってグラフ化したものです。

豪ドル/日本円の今後の値動きを、テクニカル分析から見ていきましょう。

2003年~2023年の過去20年間、豪ドル円はどのような要因によって推移してきたのか、以下で詳しく見ていきましょう。

2008年の豪ドルの金利は約7%もあり、かつては高金利通貨として人気を誇ったほどです。
その後は下落基調となり、2021年~2022年にかけては過去最低の「0.1%」まで下がっています。
しかし2022年5月の金融政策決定会合で利上げに踏み切り「0.35%」まで上昇、その後も緩やかな上昇を続け、2022年10月には「2.6%」、11月には「2.85%」、12月には「3.1%」まで上昇しています。

以下は、豪ドル/日本円の日足チャート(2022年11月7日時点)です。

が公開する店頭外国為替証拠金取引月次出来高の通貨ペア取引金額(2023年11月時点)では、ドル円・ポンド円に次いで豪ドル円が第3位となっています。

大きな方向性は似通っており、豪ドル/日本円と「豪10年債利回り-米10年債利回りの差」の相関性が確認できます。
「」でも述べたように、金利差は為替相場にも影響を与えるので、確認をするようにしましょう。


1.00 アメリカドル = 1.6043205 オーストラリアドル

このように金利の変動は、為替相場の動向に大きな影響を与えます。
豪ドルを取引する際は、RBA(オーストラリア準備銀行)の動向は欠かさず確認しておきましょう。

オーストラリア・ドルから日本円への為替レート。AUD/JPYの両替

豪ドル/日本円は、「豪10年債利回り-米10年債利回りの差」と相関関係があります。
以下は、豪ドル/日本円と「豪10年債利回り-米10年債利回りの差」の値動きを表示したチャートです。

東京海上アセットマネジメントの「外国為替グラフ 豪ドル/円」ページ。豪ドルの対円為替レートの推移をご確認いただけます。

為替相場は金利差によって大きく影響されるので、豪米国債利回り差も確認しておくと良いでしょう。
以下は、豪ドル円と豪米国債利回り差の値動きを比較したチャートです。

為替レート&チャート「豪ドル / 円」 | 情報・ツール | 外貨預金

鉄鉱石や原油が上昇すると、豪ドル円も上昇しており相関関係が見られます。
資源の価値が上昇すれば豪ドルにも追い風となるので、コモディティ市場にも注目しておくと良いでしょう。

豪ドル/円最新推移チャート。1分足から月足までの12足種、ニュース、売買情報を表示。

これにより、約88円(2018年1月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約65円(2020年3月時点)まで下落してしまいます。

豪ドルは鉄鉱石や石炭などの資源価格の動向に反応しやすいという特徴があります ..

以下は、豪ドル円とコモディティ(原油・鉄鉱石)の値動きを比較したチャートです。

【2024年前半】豪ドル円(AUD/JPY)の今後の見通し・予想

以下は、豪ドル/日本円とCRB指数(ロイター/ジェフリーズCRB指数)を比較したチャートです。

これにより、約65円(2020年3月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約98円(2023年11月時点)まで上昇しています。

豪ドルか日本円で資産運用する場合、どちらの通貨で運用したいと思うでしょうか?
大半の方は、豪ドルで運用したいと答えるはずです。
そうなると豪ドルを買い、日本円を売ることが多くなり、結果的に豪ドルの価格が上昇し、日本円の価格が下落します。
金利差がさらに開けば、豪ドルの買い、日本円の売りがさらに加速するのです。

豪ドル、一時急落 99円割れ目前 トランプ関税で経済見通し懸念

たとえば豪ドルの金利は「+2.5%」、日本円の金利は「0%」と想定します。
仮に100万円の資金で1年間運用すると、1年後に豪ドルは「102.5万円」、日本円は「100万円」のままです。
(例では話を単純にするため、為替レート、税金などは考慮していません)

豪ドルの強みを再度確認しながら今後の見通しを考えます。 (制作協力:レッグ・メイソン・アセット・マネジメント)

これにより、約65円(2020年3月時点)で推移していた豪ドル円ですが、約98円(2023年11月時点)まで上昇しています。

豪ドル/円 為替・チャート:外国為替 | マーケット情報 | 松井証券

「」でも述べたように、豪ドル相場の方向性を分析する上で、オーストラリアの経済指標を確認することは大切です。
その中でも特に、政策金利を決めるRBA(オーストラリア準備銀行)の動向は、投資家たちから大きな注目を集めています。
なぜなら、一般的に経済が安定している状態の時は、金利の高い国のほうに投資資金が流入しやすい(買われやすい)傾向にあるからです。

豪ドル, 98.14, 0.6234, 0.5998, 0.8964, 0.4975, 1

日々、海外のニュースやチャートをチェックし、インターバンク市場にて外国為替の取引をしている、トレイダーズ証券 市場部所属の為替ディーラーが、この記事を執筆しました。
記事の執筆のほかにも平日は毎日FXレポートの配信やX(Twitter)でリアルタイムに相場の「今」を呟いています。
さらにみんなのFXの公式YouTubeチャンネルでは FX初心者の方から中上級者の方まで、取引の役に立つ様々な情報を配信しています。

豪ドル. 基準日:: 2024/12/23; 直近値:: 98.00円; 前日比:: -0.36円.

OANDA証券では、初心者の方でも取引を始めやすいよう1通貨から取引を行えます。
たとえば1豪ドル95円とした場合、約4円から取引を始めることが可能です。

豪ドル/日本円のライブチャートや為替レートを瞬時に換算できる通貨コンバータ、ニュースなどはこちらをご覧ください。

かつては高金利通貨の代名詞であった豪ドル。現在でも個人投資家からの人気は健在で、2023年の国内の個人投資家における取引金額割合では3位の人気を誇っています。「みんなのFX」では、豪ドル/円のスプレッドが0.5銭(AM8:00~翌日AM5:00 原則固定(例外あり))と低コストでお取引いただけます。また、オーストラリアの政治経済や、チャートのテクニカルポイントに関するニュース配信も豊富ですので、豪ドル/円のお取引は「みんなのFX」のご利用をぜひご検討ください。
なお、先述の通り、豪ドル/円の値動きやスワップポイントの変動は、鉱物資源の需要に左右される傾向が強いため、世界経済や中国経済の動きに影響されます。また国内景気や、インフレ動向を判断するRBAの政策金利・声明文もしっかりウォッチしながら取引すると良いでしょう。
(2024年5月時点 トレイダーズ証券 市場部)

過去5営業日分の為替レートを表示します。 1米ドル, 1豪ドル

仮にコモディティ市場が上昇していくのであれば豪ドル/日本円の上昇を後押ししますが、下落していくのであれば豪ドル/日本円の下落要因となる可能性もあるかもしれません。
引き続き、インフレ・ウクライナ侵攻・主要国の金融引き締めなどに注視していきたいところです。

ニュージーランドドル(1 NZD), 87.54, 90.08

また併せて、毎月公表される豪雇用統計も押さえておきたいです。直近は雇用環境も大都市のみならず幅広い地域で改善していることが確認されており、正規雇用を中心に底堅さが伺えるなど賃金上昇に繋がりやすい状況が続いています。対して、コロナショックで一時悪化した失業率は改善を続け、およそ50 年ぶりの低水準で推移しています。雇用者数や失業率のデータはRBAが非常に重視しているデータで、これらの変化に着目することで、今後のRBAの金融政策や豪ドル/円相場を見通すヒントが見えてくるかもしれません。

オーストラリア・ドル/円の為替レートの推移(1980~2024年)

豪ドル相場を見通す上で最も注目したい指標が、RBA金融政策発表です。RBAは現在の金利据え置きによって、インフレ抑制に向けた行動を続けていますが、現時点でインフレ率はRBAが物価目標としている年2%~3%のレンジを依然上回っています。

上述したようにRBAは足元のインフレ動向を背景に引き締めスタンスをとっているため、当面は現行の金利水準の維持が想定されます。とはいえ、経済指標(データ)次第であることに変わりないため、今後も声明等の内容に注目しつつ、指摘されるインフレリスクや経済の不確実性などの要素を見定めていく必要があるでしょう。