豪ドル安96円台 経済見通し悪化 RBAの年内利下げの公算強まる


ただし、これは米金利急騰に伴う米ドル買いといった要因より、じつは資源国通貨の豪ドル売りの影響が大きかった可能性がある。というのも、そもそも金利差は豪ドル優位が拡大していた(図表1参照)。これは、確かに米金利は上昇したが、じつはそれ以上に豪金利も大きく上昇したためだ。


豪ドル円相場が急落し、4日に96円台をつけた。経常収支の悪化が要因で、RBAの年内利下げ見通しが強まっている。

ほんの一日余りで、米ドルに対する豪ドルの下落率は、最大で4%近くに達した。同じ期間の米ドルに対するユーロの最大下落率は1.5%程度だったことと比べると、豪ドル安・米ドル高がいかに大きな動きだったかがわかるだろう。

つまり、金利との関係でいえば、豪ドル急落ではなく豪ドル一段高となってもおかしくなかった。ではなぜそうならず、豪ドルは米ドルに対してユーロなどよりはるかに大きく下落するところとなったのか。

豪ドルWeekly 100円を割り込む急落、国内経済指標を ..

先週後半は、米金利急騰に連れる形で米ドル全面高の展開となったが、中でも豪ドル安・米ドル高は大幅に進むところとなった。豪ドル/米ドルは、2月25日に0.8米ドルの大台を記録したが、2月26日には一時0.77米ドル割れへ急落(米ドル高)となった。

米ドル/円は大暴落の「後遺症」が見られるか、豪ドル/円も歴史的な暴落に

オーストラリア経済情勢よりも外部環境に大きく影響される週となり、豪ドルが一時100円を割り込むなど急落する展開となった。

豪ドル/円は、現状においてテクニカル上の視点では測るのが難しい状況だ。急落が続いてきたわけなので、下げ止まり、あるいは自律反発程度の持ち直しが推測される。しかし、過大な期待は禁物であり、押し目買いのスタンスは適切とは言えないだろう。

この動きを比較的うまく説明できそうなのは資源価格などコモディティー相場だ。そもそも、代表的な資源国通貨である豪ドルは、この間も金利差との相関性は低く、コモディティーの総合的インデックスであるCRB指数と高い相関関係が続いてきた(図表2参照)。

米金融緩和縮小の可能性示唆で米ドル急騰! / 相次ぐ悪材料で豪ドル/米ドル続落! / 米ドル/スイスフランも米ドル高でパリティを目指す?

7月22日週に続き、7月29日週も大幅暴落した豪ドル/円は下値目途を図れず、あえて言うなら2023年12月安値の93.77円前後か。円ショート筋の総撤退が推測されるものの、「自由落下」してきた分、支持ゾーンの存在を安易に推測はできない。

豪ドル/円は、7月30日に一時101.80円まで反発し、下げ止まりの様子を示したが、その後安値を再更新。そこからさらに6円以上急落し、テクニカルの節目が全く効かない「パニック相場」の様相を呈した。


2月末、米金利急騰により、米ドル高・非米ドル通貨安が拡大しました。そのなかでも、米ドルに対し、ひと際目立つ急落を見せたのが「豪ドル」です。

半面、3月どころか2月の安値を割り込む値動きが確実視される分、いわゆる大暴落後の「後遺症」が鮮明化してくるだろう。言ってみれば、テクニカル上の節目をすべて破り、「スピード違反」の下落に歯止めが効かないことが懸念される。その分、一旦下げ止まりとなると、今度は押し目買いのニーズが少なく、テクニカル上、異常な「売られすぎ」でも大した反発はなく、あくまで安値圏での保ち合いに留まる、といった市況が想定される。

ついに円安160円に、ただその後米ドル急落!!背景と今後 ..

米ドル/円は、7月11日の大陰線からほぼ一貫して急落してきた。途中の切り返しは、あえて挙げるなら7月18日ぐらいしか見えなかった上、7月30日が示した「弱気リバーサル」がその後の大幅続落をもたらし、一方通行の相場となった。これは円売り筋の総撤退を示唆しており、ほぼ一掃されたのではないか。

FX/為替予想 「豪ドル/円、急落警戒 、90円台射程圏内 ..

日銀の利上げ以降、国際投機筋による円の買戻しが加速し、円高が進行し、日経平均株価の急落した。また、8月2日に発表された米雇用統計の芳しくない結果から米金利が急低下し、ドル売りが殺到した。今週は急落後の下げ止まりとともに、リバウンド先行の動きも想定できるが、大暴落の後だけに、リバウンドがあっても限定的と予想する。

FX/為替予想 「豪ドル/円、荒い動き、 利上げ直後の急落 ..

■米6月PPIが予想を下回る
⇒米長期金利が低下する
⇒金利の低下を好感して株価指数が上昇する
⇒豪ドルはリスクセンチメントに敏感
⇒豪ドルは買われる

【SBI FX NEWS!】利上げ後にNZドル急落 FOMC議事要旨に注目!

以上を整理してみよう。26日にかけて、米金利急騰にもかかわらず、金利差はむしろ豪ドル優位拡大となったものの、それを尻目に大幅な豪ドル安・米ドル高となったのは、コモディティー相場の急落による資源国通貨・豪ドル売りの影響が大きかったということではないか。

FX/為替予想 「豪ドル/円、下落トレンド進行中 急落警戒 ..

昨日は米6月CPIの下振れや、その後に政府・日銀による円買い介入と思われる動きから大幅な円高となった。この影響から豪ドル/円は33年ぶりの高値圏となる109円台から、一時107.00円前後まで下落した。
本日は米6月PPIが発表される。市場予想は強い内容となっている。予想外にPPIが低下を示せば米長期金利が低下し、それを株式市場が好感することでリスクオンの動きに繋がりやすいだろう。他方、昨晩の急速な円高は政府・日銀による円買い介入だったという一部報道もある。豪ドル/円に限らず対円相場は追撃介入への警戒感から神経質な動きとなりそうだ。

豪ドル/円見通し 「下落トレンド進行中 、急落警戒」見通しズバリ!3分テクニカル分析 ニューヨーク市場の見通し 2022年12月16日

豪ドル相場は、BRICsなどの新興国が台頭し、米国経済も好調だった2006年から2007年にかけて、資源輸出が大きく拡大し経常黒字が増加したことに加え、世界経済が安定的に推移したことも手伝って1豪ドル=80円台から107円台まで大きく上昇しました。
2008年9月にリーマンショックが発生すると、投資資金が一気に流出し1豪ドル=101円台から50円台まで急落しました。世界経済の混乱が豪ドル相場に悪影響を与える典型的な動きでした。しかし中国が大型景気対策を講じると、資源輸出の回復期待から豪ドルは反発へ転じ2010年4月には1豪ドル=88円付近まで上昇しました。さらにアベノミクスによる全般的な円安が始まると2013年4月には1豪ドル=105円台まで上昇しました。しかし2015年に入ると、関係の深い中国経済の減速や急激な原油安 (商品市況安) から豪ドル安となり、2016年6月には1豪ドル=72円台まで下落しました。
2020年初めから新型コロナの拡大によるリスク回避の動きが広がると、1豪ドル=80円付近から60円割れまで急落しました。しかし世界的な景気回復が始まると反発、エネルギーを中心とした資源価格の急騰も後押しとなって、1豪ドル=85円台まで反発した後、1豪ドル=80円付近を中心とした値動きとなりました。
2022年に入って、オーストラリアを含む各国の利上げが始まりましたが、日本が異次元緩和政策を維持したことから全般的な円安の動きとなって2022年9月に1豪ドル=98円台まで上昇しました。その後円相場が反発すると2023年に1豪ドル=86円付近まで下落する場面もありましたが、日経平均株価が40,000円乗せまで上昇する中、再び円売りが優勢となって2024年4月、豪ドルは約10年ぶりに100円台に乗せました。この間、日銀が2024年3月に2013年から続けてきた異次元緩和を終了し、約17年ぶりとなる利上げを決定しましたが、植田日銀総裁が「緩和的な金融政策を継続することが大切」などとしたことから円高の動きにはつながりませんでした。しかしRBAが2024年6月に追加利上げを排除しないと表明したことから、1豪ドル=105円後半と約17年ぶりの高値まで上昇しました。
ユーロ圏をはじめ主要国が金利引き下げサイクルに移行する中、オーストラリアが追加利上げをしたり、利下げ開始時期がさらに先送りされたりすると、豪ドルは一段と上昇すると考えられています。

FXドル円】2024年末に来年の相場を大予想! 急落説 ..

先進国の中では歴史的に金利が高い通貨ですので、金利動向には敏感に反応します。またRBA総裁などの金融当局者や、政府閣僚などから、為替水準に関する発言が比較的多くあり、その内容が市場で注目されます。高金利を背景に投資対象として見られることが多いことから、世界が政治的、経済的に安定している時には豪ドル高になりやすく、反対に混乱すると豪ドル安になりやすい性質があります。
現在は輸出主導型から内需中心の経済へ移行しつつありますが、それでも豊富な天然資源や食料品の輸出は盛んです。したがって、世界的な景気に影響を受けることはもちろん、貿易相手として輸出入ともに第1位の中国の景気に左右されるため、自国の経済指標と同様に中国の経済指標も豪ドル相場に大きく影響します。また資源国通貨の側面もあることから、原油・鉄鉱石・金など資源価格の変動も、豪ドル相場を動かす要因となり、商品市況の動きにも注意する必要があります。

【2024年前半】豪ドル円(AUD/JPY)の今後の見通し・予想

豪ドルは先進国通貨でありながら資源国通貨の側面をあわせ持つ通貨です。資源価格が上昇すると豪ドル相場も上昇する傾向があります。
オーストラリアは歴史的に先進諸国の中ではインフレ率が高くなりがちなことから、金利も他の先進諸国よりも高くなる傾向があります。そのため、世界的に政治・経済が安定している時には金利狙いの資金が集まりやすく、豪ドルも高くなる傾向がある一方、突発的な混乱が生じると、一気に資金が流出して豪ドル安となることもあります。
米ドルやユーロなどと比べると、市場規模が小さいため、投資資金の移動が始まると一方的な動きとなりやすい特性もあります。また値幅も非常に大きく、変動のスピードも速くなることが多いため、余裕をもった投資を心掛けることが必要でしょう。

CPIトリム平均の伸び鈍化で利上げ観測後退 豪ドル円99円台割り込む

もしそうだとしたら、先週末の豪ドル安・米ドル高については、「誤解」されている懸念がある。すでに述べたように、これは、米金利上昇に伴う米ドル買いではなく、コモディティー相場下落に伴う豪ドル売りということが「正解」の可能性があるということだ。

との金利差が徐々に縮小することが見込まれます。 (出所)ブルームバーグ (期間)2019年1月1日~2023年12月29日

オーストラリアは世界第6位の広大な土地 (日本の約20倍) に約2,626万人 (2022年12月) の人々が暮らす国です。19世紀に全土がイギリスの植民地となって以来、主にイギリスからの移民によって人口が拡大しました。現在でも英国連邦に属し、英国のチャールズ3世国王がオーストラリア国王を兼ねていて、英国との親密な関係が維持されています。
先進国でありながら金、鉛、ニッケル、ウラン、亜鉛、鉄鉱石などを産出する天然資源が豊富な国です。そのため新興国の成長によって“資源ブーム”が起こった2003年から2007年頃には、オーストラリア経済も好調で、オーストラリアドル (豪ドル) は金利が高く、投資家の人気を集めました。しかし、新興国経済が減速した2016年以降は、経済成長が伸び悩み、金利も低下傾向でした。
輸出における資源・エネルギーの割合は約50%と非常に高いものの、実は鉱業がオーストラリアのGDPに占める割合は約10%とそれほど高くはありません。GDPの約70%は金融や公益事業、消費関連などのサービス業が占め、オーストラリア経済の主役となっています。移民政策も含め、先進国としては珍しく当面の人口増加が見込まれている点にも注目すべきでしょう。しかしやはり資源・エネルギーの輸出はオーストラリア経済の足元を固めています。その点で今懸念があるとすれば、輸出入ともに相手国として中国が第一位である点です。中国の景気に左右されやすく、今後の米中関係、中露関係の行方や、中国の太平洋への進出によって豪中関係に変化があると、大きな悪影響が出る可能性があります。
コロナ禍に対しては、当初は国境封鎖をはじめとする強力な感染対策による封じ込めに成功しましたが、その後、感染が拡大するとともに、第2の都市メルボルンでは累計で世界最長となったロックダウンが実施されるなど経済活動に深刻な悪影響が出ました。ただ、出遅れたワクチン政策が軌道に乗ったことで、2022年10月にはほとんどの規制が解除されました。
2022年2月にロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻を開始して以来、オーストラリアを含む西側諸国はウクライナに物心両面で支援を続けていますが、ロシアに対しては経済制裁を科すなど厳しい姿勢を示しています。この間も中国は西側諸国と異なってロシアとの緊密な関係を維持しています。加えて中国による海洋進出をけん制することも目的のひとつとしてAUKUS (豪、英、米) やQUAD (日、米、豪、印) などの取り組みも始まっています。さらにソロモン諸島と中国が安全保障協定を締結したことをオーストラリアは強く懸念していて、今後豪中関係に大きな変化があれば経済へのネガティブな影響となることが考えられます。
長年高金利が魅力とされてきた豪ドルですが、コロナ禍後の利上げサイクルでは米英などに比べやや慎重な利上げペースとなっていました。中央銀行であるオーストラリア準備銀行 (RBA) は2022年5月に政策金利を0.10%から0.35%に引き上げて利上げを開始し、2023年6月までに4.10%まで引き上げました。その後アメリカの利上げが終了したとの見方が広まる中、しばらく様子見をしたものの2023年11月に再び4.35%へ引き上げました。
2024年3月、日銀金融政策決定会合で「賃金と物価の好循環を確認し、2%の物価安定の目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至った」として、2013年から続けてきた異次元緩和が終了され、約17年ぶりとなる利上げが決定されました。しかし植田日銀総裁が今後の金利の引き上げペースに関して「急激な上昇というのは避けられるとみている」と述べたことなどから、緩和的な金融政策が継続されると見られています。
一方RBAは2024年6月の理事会まで政策金利を据え置いていますが、「インフレ上昇リスクに引き続き警戒する必要があることが再確認された」「インフレ率を2~3%の目標範囲に戻す道のりはまだ長い」として、必要であれば追加利上げを排除しないと改めて表明しています。すでに2024年6月に利下げをしたユーロ圏に続いて、アメリカ、英国など主要国が年内に利下げに転じると見られる中、タカ派的な態度を崩していないオーストラリアは、他国との違いが際立つ形となっています。

豪ドル/円や豪州(オーストラリア)には、以下の特徴があります。 豪ドルや豪州の特徴

オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。